私の実家の母がピアノ教室を開いており、私達3姉妹も他の生徒さんと同じように母からピアノを習い、ピアノは普通に生活の一部になっていました。
母のピアノ教室「岡野ピアノ教室 響の会」の発表会、ミニコンサートには、今でも姉妹揃って参加しています。
一度、小学校の低学年の頃に「ピアノを辞めたい」と私が言い出した時、母は無理に引き留めはしませんでした。
練習がきつくなってしまったり、思うように弾けない時期があったんです。姉も妹も、決してそんなことは言い出さなかったのに、私だけ落ちこぼれた感じでした。
でも、家がピアノ教室なので、生徒さんが次々来てレッスンをしている音を耳にしているうちに、結局またピアノを弾きたくなったんです。
母でも、その時はピアノの先生です。私は謝って、「やらせてください」と頭を下げました。
そんな経験は、今レッスンをする立場になってとても役に立っています。
東京都出身ですが、小4になる時に、父の転勤で静岡県富士市に移りました。
小学校の高学年では合唱クラブの伴奏を、中高時代の合唱コンクールでも伴奏席が定着していました。
私が高校時代に、また父が転勤となりました。
その間、両親は永住の地として鎌倉市に居を構え、私の卒業を待って、家族は富士市から鎌倉市に、私は下宿地へそれぞれ転居しました。
私は静岡県立の高校在籍だったので、お隣の山梨県都留市の大学から学校推薦が来ました。
自宅が鎌倉に引っ越すので横浜の大学を考えていましたが、学校の勧めもあり、公立大学ならばと、同級生7人と大学受験に行って、1人だけまぐれにも受かってしまいました。
都留市立都留文科大学(現:公立大学法人都留文科大学)文学部英文学科、これが私の出身校です。
今でこそ学部も増えているようですが、その当時は完全に教員養成の大学でした。
思い描いていた進路とは少し方向性が違ってしまいましたが、ならば単位をたくさん取るしかないか、と考えを変えました。
そうして、小学校・中学校・高校の教諭免許を取得しました。
指導者になるために学んだことが、形を変えて現在はとても役に立っています。
4年間の下宿生活では、大学の音楽室のピアノを弾くだけで、朝夕バトミントン部で汗を流していました。
その頃は、私がピアノ教室を開くことになるなんて誰も考えていませんでした。
その後、会社員、家庭教師センターでの講師、塾講師を経て、出産後は主婦業でした。
私がピアノ教室を開いたきっかけは、まだ娘が年少の時です。
遊びに来ていた娘のお友達とそのお母さんが、たまたま家のカレンダーに「発表会」と書いてあるのに気づいたんです。
実家の発表会に、娘と一緒に参加するためでした。
「どこでピアノを習っているの?」
「うちのお姉ちゃん(年長)にも教えてもらえない?」
この一言が、ピアノ教室を始めるきっかけになるのです。
何がきっかけになるかわかりません!
しばらくは、幼い生徒さん中心で、泣き始めた子を抱っこ、おもらしの処理、寝ちゃったわ、お絵描きしたい・・・と幼児サークル状態でした。
それこそ、娘の入園前に「よちよちグループ」という乳幼児サークルを作った経験や、教育系の大学で学んだ心理学などが生かされた気がします。
おかげさまで、だんだん口コミで生徒さんが増えてきました。
そして保護者の皆様にご協力いただいて、また両親や姉妹達が手伝いに来てくれて、2002年12月に、あきる野市の「まほろばホール」で初めての発表会を開くことができました。
第1回から第5回まで「まほろばホール」で発表会を行い、第6回から第17回までは羽村市の「ゆとろぎホール」で発表会を続けてまいりました。
2019年の第18回以降は、また「まほろばホール」に戻って、毎年発表会を開催しています。
保護者の皆様と生徒さんがとても協力的で、とても温かくご支援をしてくださるおかげでここまで続けてくることができました。感謝の気持ちでいっぱいです。
そして、ピアノ指導歴50年を超える母、ピアノを特技としながらキルト教室を主宰している姉、2018年からピアノの演奏活動を始めた妹(Siabloom)がバックにいてくれるのがとても心強いです。
2019年4月に、レクリエーション介護士2級の資格を取りました。
2021年3月には、音楽健康福祉士の資格を取得しました。
ピアノ教室には直接関わらないかもしれませんが、介護の現場で音楽を取り入れている所は多々あり、いつか役に立つ日がくるかもしれないと考えたからです。
2019年7月、偶然にも、施設で音楽療法をなさっていてアシスタントを探されている先生と巡り合うことができました。
音楽療法の現場では、私の年代でも、若い先生方の知らない歌を取り入れることでお役に立つようです。
2019年8月下旬より、『ほたるの郷』での音楽療法活動のスタッフとして採用され、セラピストとして伴奏、トークを行っています。
自己研鑽のために、PTNAや山本美芽先生のライティング研究会など様々な情報源を活用しています。
*PTNA(ピティナ)
2004年6月~2022年11月まで、PTNA(一般社団法人全日本ピアノ指導者協会:略称ピティナ)の国立支部(旧:青梅支部)の活動会員としてPTNA主催や支部主催のコンペティション、各種コンサート、講座などに、支部スタッフとして関わってきました。
それ以降は、支部活動会員から一般指導者会員に移りましたが、PTNA主催のコンサート出演の指導は引き続き行っています。
*山本美芽先生のライティング研究会
2018年11月からは、山本美芽先生のライティング研究会Facebookメンバーになりました。山本先生が主宰される講座で学んだり、メンバーの先生方のレッスンにおけるご意見などから学びを得ています。